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Posts Tagged ‘アロマセラピー’


『香りのデザイン、フレグランスデザインがある』


   


     5月 25th, 2017  Posted 12:00 AM

私が車椅子になってふるさと福井で、
最もデザイナーを多く抱えていた時期があります。
それは伝統工芸にインダストリアルデザインを導入し、
福井という田舎から東京で評価され出した頃です。
総勢が17名もいた頃があります。
丁度その頃、クレヨンしんちゃんの街から、
「春日部の桐」を利用したモノづくり企画がありました。
その作品の一つにスタッフから、
「アロマセラピーの時代が来る」との発想があり、
スタッフ全員で取り組んだ経験があります。
当時も桐の作品にそうしたモノを提案出品しましたが、
全く評価はされませんでした。
それがやがて、ローソクはアロマキャンドルとなり、
そして今ではルームフレグランスという商品分野が確立されました。
現在、私はDESIGN TOKYOの審査委員長として、
この展示会には出品そのものがを数ヶ月かけて審査をします。
出品できるかどうかは5人の審査が入ります。
最終的にはNew York・MoMAからも審査委員が入ってグランプリを決めます。
これは比してGマークよりも商品としてはヒットをします。
さて、その中でここ数年、ルームフレグランスが数多く応募されています。
無論、アロマ系の様々なインテリア小物がメーカー多種あることに仰天です。
しかし、私には本当に進化していると感じ取ることができません。
だから私は細やかな進化は採用しますが、落選させることが多いです。
アロマセラピーとか、室内に「香り」が現代はこれほど求められているのは、
おそらく、人間が自然から遠くに離れていったからなのでしょう。
小学生が遠足に出かけて、菜の花畑で
「家のトイレの臭いだ」と叫んだ話を耳にします。
それは魚の魚切り身と海の実物が結びつかない現代性だと思います。
私自身、フレグランスと言えば、香水は収集もしました。
しかし、今ではもうほとんど自分の香りを見つけています。
だから、香水ブランドで新製品が出れば必ず店頭で確かめています。
デザイナーにとって、それはファッションデザイナーにとっては、
「香りを纏うこと」がデザイナーの名声の表れでもあるのです。
多分自分は工業デザイナーですから、
香水デザインは出来ないでしょうがデザインしたい分野です。
ともかくアロマ系、インテリアのフレグランス、室内の消臭などには、
デザイン教育でも「香り」=臭覚系はカリキュラム化が必要だと思っています。
フランスの鉱山学にはこの分野があります。

*画面の写真はGoogle画像から任意に選んだモノであり、
 ©は商品それぞれにあります。

* 「1980年代のデザインと伝統工芸産地の活動」
* 『知ったとしても、ダンディズムがあると思う!』
* 「春日部での桐工芸産地とのこと」
* 『DESIGN TOKYOでの「PROTO LAB」を充実させる』
* 『センスの有無?は、香りか臭いかだと思う!』


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『知ったとしても、ダンディズムがあると思う!』


   


     2月 7th, 2015  Posted 12:00 AM

私にとって、このブログを連日連夜書き続けることは、
私の決定事項であり、私確認、私の修行、行学だと思っています。
昨夜からまた書き始めました。
風邪を引いて寝込んでしまい、どうしても書けなくて、
きっと連夜読者諸兄の方々に心配かけてしまっていると思いました。
また、今夜取り上げることも、テーマは葉巻ですから、
もう禁煙している私が書けば、心配されて叱られることも承知です。
しかし、もう60を過ぎたのだから、禁煙を辞めようとか、
真剣に考えてしまいます。が、やはり、喫煙が癌の原因は明確です。
それでも、私は深く考え込んでしまいます。
やっと煙草を吸うことになって、私は、人類と煙草の関係を
相当に調べたことがあります。
なんといっても名作は、ダンヒル氏だったと思いますが、
人は、地面に土で小さなトンネルをつくって、
その前で煙草の葉を燃やして、その煙を吸ったことから、
現在の煙草、それこそ、その文化史が始まっていきます。
特に、男性には、ダンディズムとしての葉巻やパイプに至ります。
先般も、担当ドクターに尋ねました。
「たまには葉巻はアロマセラピーですよね」、
「ダメですからね」・・・・・・(やっぱりか)・・・でした。
それでも、私は葉巻の本を何冊か読み、ますます心惹かれています。
そうしてとうとう発見してしまいました。
新年毎に限定されて登場する今年=未年記念の葉巻でした。
あぁ〜なんとしても本物が見てみたい。しかし・・・
ワイフに叱られること間違い無しです、
が、自分で確かめないことには、この想いを再確認することは不可能
というわけで、この葉巻が届きました。
素晴らしいケースに収まっているなんとも言い難い葉巻でした。
まだ、喫煙しているわけではありませんが、
葉巻が癌と関係など本当にあってほしくなかったと思います。
出来るならば、毎年、このシリーズを目前に置いてみたいと思います。

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『「葉巻」にはダンディズムが確かに宿っている』


   


     11月 19th, 2014  Posted 12:00 AM

私は45歳で完全に禁煙をしました。そして、盟友たちには、
会えばすぐに執拗に禁煙を強調していましたが、
私自身60代になってからは禁煙をすすめることをすっかり止めました。
今なお、喫煙を絶対に止めない盟友たちは、日本の才能です。
私が禁煙したときには、喫煙の道具、パイプも捨ててしまいました。
今になって、喫煙が体に悪いというサイエンスの証明は、
とんでもないサイエンスだと言わざるをえません。
私自身、初老になったら、絶対に「葉巻」なんだと思っていました。
だから盟友たちに見習ってもう喫煙も構わないだろうと思っています。
おそらく、この話を書けば、ワイフはじめ叱られそうですが、
最近は「葉巻」のイロハを習っているくらいです。
葉巻は癌に無関係であって欲しいと思っていましたが、やはり喫煙。
サイエンスを恨まざるをえませんが、
葉巻の香りはアロマセラピーだと思っています。
そして、無論、人類が喫煙に目覚めてその文化は本当に豊でした。
しかし、禁煙はそれをすべて壊してしまいましたが、
もはや、葉巻とその葉巻周辺のモノの歴史はダンディズムです。
したがって、タイムレスプレッシャーという喫煙の一服は
人類が培ってきた確かな文化だと言わざるをえません。
それこそ、湿度を70%で自然物である葉巻の管理から、その周辺に、
私は心を惹かれていますし、それこそ、カーボン製のモノまでが
すでに出来上がっていたのをみると、これは喫煙ではないとさえ、
私は主張したくなりますが、まだまだ私には知識がありません。
先般も葉巻の専門店で話を聞いていて、その深さに圧倒されました。
そこで、もう唯一になってしまったジッポーのライターを、
部品一つ一つから、すべてをやり直しました。
先般も、盟友と食事をしたときに、たばこと葉巻をプレゼントして、
彼はびっくりしていましたが、
「もう、人生も最期だから」と言ったら、深く納得していました。
私は、絶対に人生の最期までに葉巻への知識は存分にします。

『きっとまた心配されると思うが・・・ダビドフの文化』


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『きっとまた心配されると思うが・・・ダビドフの文化』


   


     10月 15th, 2014  Posted 12:00 AM

私は心臓を患ってから確かに禁煙をしました。
すでに正直、駅構内などで喫煙をしている場所は耐えがたい空気。
喫煙と癌の関係も明白な現在、喫煙は罪悪的な行為になっています。
私は父からタバコはこれからとロスマンズを渡されました。
先般、パリでロスマンズを見つけて1カートン買ってきました。
私の周囲にいる日本の宝とも言える、建築家、編集家、舞踊家にも
禁煙を結構厳しく言っていましたが、60になってから辞めました。
というより、私も65になったんだから、もう構わないとすら、
そう思うようになっていますが、ワイフはじめ周囲からは
厳格に叱られています。
しかし、紙巻きたばこ、パイプと、言わば学んだ実践ダンディズム、
これは忘れがたいことがあります。
ただ、パイプにはそれなりの記憶がありましたが、
葉巻については、まったく無知識でした。ところが、最近、
そのプロの方から丁寧な説明を受けました。
葉巻は全てが自然物であり、パイプ煙草のような加工零とのこと。
特に、葉巻で最高峰と言われているダビドフについては、
その長さや喫煙での室内アロマセラピー的な効果などに惹かれました。
ナンバー2に始まってナンバー2に必ず戻ると言う話は、
私をとことん惹き付けました。つまり、葉巻を始めると、
様々な葉巻それらを自分にあうかどうかで逡巡しますが、結局は、
このサイクルに戻ってしまうということです。
私なりに調べてみれば、葉巻も癌とは関係があることは明らかです。
周囲を巻き込む可能性もあります。
それだけに、シガーバーの存在があるわけです。
ただ、私をひきつけたのはこのブランドではパジャマがあったこと。
葉巻の高級ブランドのモノづくりは、結局、眠りへのコトデザインを
パジャマにアソート化していました。
喫煙、禁煙、癌との関係、ゆえにであっても、確実な文化性です。
そして気づいたのは、デザイナーがデザイン対象として灰皿、
今では全く代表作になりませんが、葉巻用というのは無かったこと、
すべてが紙煙草であり、葉巻喫煙作法の灰皿を探したいと思っています。

『タバコ・喫煙再開せず』
「酒とタバコと、そして・・・」
『出張したホテルでも・「眠りの鎧」として』


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「1980年代のデザインと伝統工芸産地の活動」


   


     7月 22nd, 2012  Posted 12:00 AM

埼玉県春日部市(クレヨンしんちゃんがいます)は、
桐箪笥の伝統工芸産地です。
当時から桐箪笥産業の収束が始まっていました。
現在もきっと厳しいかもしれません。とても気がかりです。
1980年代は現・埼玉県産業技術総合センターが中心になって、
「桐とデザイン」の再開発が14名のデザイナーに求められました。
私も講演や製品開発に参画しました。
その時の作品は二つありました。
まだ、アロマセラピーが知られていない頃でしたが、
桐箱の「アロマボックス」と「貯金箱」を提案しました。
なんだか、今、商品化できる気がしています。
実は、このようなプロジェクトのことは正直うろ覚えでしたが、
3年がかりで、当時の「伝統工芸産地とデザインの関係」を、
埼玉県産業技術総合センターのK部長がまとめられて、
出版直前の玉稿を読ませていただきました。
もう赤面するばかり、
30代の私の言動が本当に詳細にまとめられていました。
当時、私はタケフナイフビレッジを世に問いました。
場所はAXISビルの展示会場でした。
だから、K氏は、福井に私を訪ねてまで、
私の参加を求められたにもかかわらず、
どれほど私が過激に、
「伝統工芸とデザイン」を結びつけようとしていたのかも
本当によく記憶されておられました。
しかも、それはAXISのH氏が師匠だったことです。
私もこの当時のことはまとめておかなければと思っていただけに、
とても感動しました。
H氏は、80年代の伝統工芸産地とデザインの関係は、
タケフナイフビレッジを詳細にと示唆指導していただいたということです。
H氏にどれほど、
「デザインの作法」・「伝統工芸へのデザイン投入」を
徹底的に指導していただいたにもかかわらず、
ご無沙汰をしてしまっています。
早速にも、筆を取りたいと思っています。
会いに行くべきだと思っています。
Kさん、Hさん、改めて深く感謝します。
出版がとても楽しみです。
日本の「デザイン史」としても貴重な資料になると判断しています。


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