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『デザインには応答・回答・解答の商品創りがある』


   


     8月 13th, 2018  Posted 12:00 AM

私の子供の頃は「ズック」と言っていました。
が、最近では「スニーカー」と呼びます。
多分、2001年頃に日本がこのメーカーに、
随分と細々したオーダーを決めて、自分用を決める仕組みをつくりました。
というのは、これをEコマースの新しいやり方として、
Gマークのグランプリ候補にしました。
その時のディレクターは、とっても若かったのでよく覚えています。
ところが、このメーカーのデザイナー達が韓国にいて、
阪大の頃には、ここからインターン生を招きました。それが16名もいて、
幸いにも私のスタッフに韓国人がいてくれたので、
デザインの発想法を韓国語で講義をした経験がありました。
そして、そのメーカーからほしいスニーカーを言ってほしいと言われました。
私はそれほど詳しくなく、ワイフがこれがほしいというモノがありました。
それをプレゼントしてもらいました。
それから3ヶ月間一人のインターン生を受け入れていました。
まず、日本で発案されたEコマースの手続きは、
米国ではどこまでもオーダーを受け付け、それをやった以後も、
太平洋から渡ってくる間も詳しくメールがきました。
これはインターン生を入れて、私が望む詳細なオーダーで創りました。
これはもう20年前に、
インターネット・オブ・シングス=IoTが出来上がっていました。
このメーカーはスニーカーでトップメーカーですが、
国際的なデザイナー達を世界各国でやりあげ、
そしてEコマースも、すでに大きなテーマになっていたことです。
そしてデザインの大きな課題は、製品開発での供給と需要は、
「答」であり、それには応答・回答・解答,
この三つの商品開発が必要ということです。


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「赤い靴はーいてた♪・・・靴紐は赤に!」


   


     11月 16th, 2012  Posted 12:00 AM

靴選びは、メガネ選びや万年筆選び同様に私の趣味です。
幸いなことに、私は歩きませんから、
靴はまったく傷みませんのでいつも新品のままです。
靴選びは、ファッション雑誌・ブランドショップ・インターネット、
そしていくつかの靴屋さんです。
京都・寺町通りにあるお気に入りの靴屋さんがあります。
先般、男性ファッション誌を見ていたら、
赤い靴紐と赤いソックスのファッションデザインを一瞥しました。
そして京都の靴屋さんには、スペインブランドの新作がありました。
靴紐が赤でした。
女性靴ブランドでは「ルブタン」の、靴中がレッドです。
男性モノだとオーダーしなければなりませんが、
この新作は靴中もレッドでした。
ある著名な経営者I氏が、天ぷら屋さんで食事中に、靴を脱ぎました。
「わぁ、きれいですね、美しい靴ですね」と言ったら、
「やっぱり、君はそうやって感動するね・・・」
「えっ、・・・どうしたんですか?」
「最近のデザイナーは、これを見て何も感動してくれない」、
ため息をつかれて、
我が社のデザインはダメかと思っているとまで嘆かれました。
そんなことがあってから、
ことさら私は靴にも気を抜かなくなりました。
徹底的に靴の先から頭髪に至るまで、
自分の外見はデザイナーでなければいけないと思っています。
したがって、これから靴は、
靴中・靴底・靴紐、そしてソックスに至るまで、
私は「自分のためのデザイン」に気を配ろうと思っています。
すでに60還暦も終えましたから、なおさらジジィはきれいであるべきです。
赤いソックスと赤い靴紐は素敵です。
20代の東芝時代は、なるべく「脱サラリーマンファッション」でしたが、
ふるさと福井でデザイン活動していた30代は、
絶対に、ワイシャツは白、ネクタイはできる限り地味にしていて、
ある時、銀行の頭取に聞かれました。
「川崎さん、あなたはデザイナー?」って。
私は成功したと思っていました。
デザイナーぶると「遊び人的ファッション」になりますが、
それはデザインすら誤解されます。
40代で毎日デザイン賞を受賞して、ファッションを開放しました。
ファッションへの拘りには、哲学が必要です。
最近はノーネクタイが一般化しました。
しかし、ネクタイをするという身だしなみは不可欠です。
だから、「赤い靴はーいてた♪・・・」、
このメロディを耳鳴りにするファッション性は、
熟考し身体化することだと思っています。


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