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Posts Tagged ‘ドライ・アイ’


『ブルー色のスタイラスペンがまた増える。』


   


     10月 10th, 2013  Posted 12:00 AM

iPadの登場以来、私がまた趣味にしてしまったことがあります。
まず、スケッチが描けるだろうか。
書、特に草書体がスムーズだろうか、ということになります。
そうなると、スタイラスペンは自作することから始めました。
そのスタイラスペンが単なる導電ゴムだけのものは、
ほとんど信用はしていませんが、ペン軸や装飾がブルーだと、
どうしてもコレクションに加えてしまいます。
SU-penはこれで3度目の進化を遂げましたが、書き味は進化。
だから、これだけは手放すことができません。
最近、クリスタル製品ブランドが一つの進化を遂げていました。
というよりも、ペン軸のブルーがとても綺麗だったので、
買い求めてしまいました、
最初の頃は、USBでも512KBだったのはまるで嘘のようです。
今では、4Gもありますから、これがペン軸に仕込まれているのは、
随分と買わずにきましたが、この美しい存在感と使用勝手は評価。
iPad miniも持ち歩きます。
都合によっては、様々なスタイラスペンに拘っています。
もしこのスタイラスペンについての講義なら15回は可能でしょう。
このペンが筆記具の一つになってからの商品アイテムは無限です。
しかしながら、人間はそれぞれが保持している静電容量があり、
最近では、電圧をかけて一定にするスタイラスペンも登場です。
でも、私はあくまでもペン軸がブルー系を探しています。
デザイナーは「好きな色を持ってはいけない」という心情ですが、
私はこうした筆記具はじめ、身の回りの用品では、
ブルー系に対しては拘りぬいています。
素材的には、最近では染色無しでの可視光線操作だけでの青が、
見事に登場し始めました。
なぜ、ブルー系なのかということは、
それはプロのデザイナーとして、かなえたいことがあるからです。
青といえば、ラピスラズリがありますが、
海の色・空の色・岩石色ということで可視光線では特異なのです。


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『PCメガネはドライ・アイ対策でなければいけない』


   


     10月 9th, 2013  Posted 12:00 AM

パソコンのモニターが液晶になってから、
PCメガネと呼ばれるアイテムが眼鏡商品に登場しました。
ただし、スリープライスと言われる安価なメガネ量販店提示です。
確かに、可視光線のブルー波長は、自然光の青視物質波長よりも、
モニターでの再現色は相対感度的にやや高めです。
しかし、青視の相対感度を押さえることが、眼球生理に対して、
決定的に「防止対策」というのは誇張があると断言しておきます。
むしろ、モニターを凝視することで、目の表面が乾燥します。
いわゆるドライアイと呼ばれる生理現象です。
ドライアイというのは眼球乾燥症ということで、
次の三つのリスクを持っていることへの対策が必要です。
● 涙液水槽の異常:涙液分泌減少
● 涙液油槽の異常:眼瞼炎への可能性
● ムチン層の異常:これは様々な眼病の元になりやすい
こうした眼球への疾病を考える時、その大きな要因になることが、
モニター凝視時間が長くなり、「まばたき」しなくなる傾向です。
そこで、最初は、まばたき=瞬目減少をさせないことを考え、
液晶レンズで、一瞬にして曇らせることは、「まばたき」を起因。
この方式に着目しました。
そこで、ともかく瞬きを強制的にということを10秒間に0.1秒、
0.2秒と全透過三通りを簡単にという
メガネをデザイン設計しました。
私は、青視波長がモニターでは高いことよりも、
むしろ、瞬目減少になってしまうモニター使用感を変えること、
これが本来のPCメガネだという結論にいたっています。
人間は、目の前が一瞬曇るだけで「まばたき」をします。
そうすると、眼球の乾燥を相当に防止することが可能です。
これは第2段目ですが、さらに改良を加えていきます。
年1回の日本のメガネショー=IOFT(東京有明ビックサイト)にて、
私自身が、この原理を解説します。


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「HMDを『スカウター』と呼んでいる・商品化されたモノ」


   


     8月 11th, 2013  Posted 12:00 AM

メガネフレームのデザインをしている私には、
瞳孔距離の設定と顔面から頭部周囲の適合化をねらって、
私のブランドでの製造企業とベンチャー・スカラ社で、
HMDは「スカウター」という名辞をして今も販売しています。
深夜のテレビ番組で紹介されて一時ヒットしました。
この造形であるプリズム反射が今も応用されているモノ、
グーグルグラスなどには大不満が残っています。
つまり、このプリズムと瞳孔距離設定は困難です。
この当時に、「ドライ・アイ」の問題が浮上しました。
モニターを見つめることで、目に負担がきているのは、
青色反応の生理現象以上に、角膜の乾燥が問題なことであり、
モニターの青色よりも、むしろ私は近赤外線の問題があります。
特に、モニターが「プラズマディスプレイ」は大問題が、
総務省も欧州からも問題視されていて、
その頃、欧州は日本からプラズマ輸出に規制をかけました。
結局、当時厳しく批判していた私までバッシングをうけましたが、
すでに、国内企業はすべてプラズマモニター生産は撤退しました。
この当時からすでに商品化してきた系譜を現在生かしています。
根本は、液晶や有機ELなどを光学系にどう実装するかでした。
ようやく、今進めている画像表示は実像と虚像の組み合わせです。
バーチャルとリアル画面を眼前に、
それも瞳孔距離はすべての人が異なっていますから、
位置選択ではなくて、自分の瞳孔距離を自己決定できるべきです。
そういう意味では、この商品化はある段階でしたが、
今でも、自分一人で十分にスマホにある映画は楽しめます。
そして、これもすべてがβチタン製ですが、
顔面装着性能は確実な設計にしています。
これもその当時に工学と光学と実装を眼球にメガネ化しました。
この経験は非常に大きかったと思います。
これまでのプレゼンテーション画面は、
明らかに未来を創出する「統合デザイン」の実例設計です。
こうした経験が、新たな「スカウター」デザインに繫がってます。


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