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Posts Tagged ‘挑戦’


『佐藤和子氏の「博士学位論文」で背中を押してもらう』


   


     6月 8th, 2020  Posted 7:24 PM

アーカイブとして、日本のデザイン史に残る
博士学位論文を献本して頂きました。
デザインジャーナリスト「佐藤和子氏」の
「ポストモダン社会のデザイン」
「イタリアのアヴァンギャルド・デザインの根底にあるもの」です。
私の経験上では50代を超えての「博士学位論文」は
絶対に無理だと思い知らされていました。
「何も書けない学生」が博士号取得を望みます。
80代になってからの論文審査、この果敢な挑戦に敬服、
その成果の結晶を受け取りました。
十分なキャリアと実績に裏打ちされた研究により
「イタリアと日本」のポストモダンにおける
密接な繋がりの論述でした。
佐藤氏はこれまで永らくイタリア在住で、
日本とのデザイン交渉事や、論筆に尽力され、
日本のデザインを俯瞰し本質を捉えた論評を出されていました。
受け取ったばかりなので、目を通したにすぎず、
今後はしっかりと読んでいきます。
もはや、博士号論文はじめ前向きな挑戦には
年齢制限を設けてはいけないと思います。
正直、私もブログをベースに3冊の本にまとめたいと
思いながら後回しになっています。
これだけのまとまった博士学位論文を受け取り、
背中を強く思いっきり押されました。


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『無謀であっても「挑戦」することが大事だ』


   


     4月 3rd, 2019  Posted 12:00 AM

若いときは無謀だったかも知れません。
しかし、無謀だったから、私はApple社CEO ジョン・スカリーに直接、
デザインコンサルティングを申し出ました。
当時、提案したモックアップには「虹色」のAppleマークを使いました。
デザインのモックアップは、私も所有しています。
今もその時のApple社プロデューサーとはFacebookでつなっがっています。
今のiPadに繋がるインタラクションが完成していました。
ただし、「ポップ・アップメニュー」は使われていません。
コードネーム、「スイトピー」と「ポパイ」は、
両サイドが赤と緑の特徴的なハードウェアデザインで、
20年経った今のゲーム機でその形態は継承されているように思います。
また、モニターを制御するリモートコントローラーは、
ボタンがいっぱい並ぶようなリモコンとは異なり、
4つのボタンと1つのトッラクパッドで全て対応可能でした。
今になって思うのは、英語ほど簡単な会話もありません。
男性名詞・女性名詞で、動詞も変わることなどもありません。
70になり再びフランス語を始めたので、そう感じます。
でも、「挑戦をする」と言う意味では、
私の無謀さは良かった思っています。
死んでいくときには「挑戦しなかった」ことは
「挑戦をする」ことより心残りです。

コードネーム

リモートコントローラー


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10月17日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     10月 17th, 2017  Posted 12:00 AM

10月17日 大安(丁丑)

美しさを求めることは、
恐怖と対決することだ。
恐怖とは、
自分の奈辺までへの
挑戦である。

川崎和男の発想表現手法


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「葉巻文化、その道具こそプロのデザイナーの仕事だ」


   


     12月 13th, 2015  Posted 12:00 AM

プロが、自分の趣味性を追いかける、というのは
賛成反対が必ずおこるものです。
しかし、私は大賛成です。
私もデザイナーですが、オーディオやその他いろいろを
本当はプロとして、製品化し商品展開したいと望んでいます。
「葉巻」に凝り出したのは60歳を過ぎてからです。
心臓を痛めてからは絶対禁煙に徹してきました。
それは周囲の友人達も巻き込んで、禁煙、禁煙と言ってきました。
しかも、禁煙と癌の関係も徹底して自分なりに知識を深めたはずです。
ところが、60歳から、喫煙だけど葉巻を初めから学び直しました。
確かに、喫煙は葉巻といえども関係があるようですが、
それ以上に「葉巻文化」はとても見逃せないほど豊穣にあふれた世界。
これを知らずして、人間を辞めるわけにはいかないと決めました。
そうしたら、仲間が出てきました。
葉巻にはその種の試験で専門家になることもできます。
それに挑戦とか言ったら、そこまでは望んでいないと、
教わった人から言われましたが、プロのデザイナーは、
しっかりと、葉巻用の灰皿?どころか、とうとうカッターまで商品化です。
うーん、まいった。ここまでやるか!とかになり、
それならクラブも創ろうとまでなっています。
このページでブログも書くよ、と言いながら、世情に振り回されて
とうとう、やっと、じっくりとブログアップできます。
「葉巻文化」は、まさに素晴らしい文化であり、
それが癌になるとか、確かに科学的なエビデンスは無視できませんが、
「葉巻文化」の下に、重要な葉巻道具をプロとして製品化し、
とうとう商品化とは、とても私は素晴らしいと思っています。
写真に写した葉巻は、見ればそれが何の葉巻であるかは
葉巻文化を知っている人なら分かってもらえるでしょう。
そして、私も刃物をそれもプロとして十分に知っているだけに
このカッターがどれほど素晴らしいかを知っています。
この「葉巻文化」をひょっとすれば最期の世代になるかも知れませんが
私は、このカッターが「なぜ、必要だった」ということを
プロのデザイナーとして、紹介し、かつ「葉巻文化」を
徹底的に護っていきたいと考えています。
今、何が自分には重大であるかは、職能の専門家であると同時に
趣味性においても「人間らしさ」を護っていくことは
まったく同値だと確信しています。


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「ひらがな練習」


   


     12月 3rd, 2011  Posted 12:15 AM

最近は、iPadでのひらがな練習が好きです。
それは、スタイラスが随分と進化してきたからです。
oStylusはその一つです。
ひらがな練習には、
「梅雪かな帖」・「古典かな字艦」が手頃なお手本、
それに東京書道教育会の「筆順」電子手帳が便利です。
これが私のひらがな練習のツール類です。
コンピュータ上で、書道が可能になったのは、
確か、演算星組というソフト会社を思い出します。
そしてこの会社が日本で最初にMacWorldに出展しました。
多分、Machintosh Plusが出た1986,7,8年頃だったと思います。
1988年にはPostScriptが発表されて、
ベジェ曲線での描画ツール「Illustrator88」が登場。
だから私にはそんな記憶があります。
演算星組の「Mac書道」をMacWorld EXPOで見たとき、
「日本からMacソフトが、それも書道ソフト!」です。
私はとても感激し感動した思い出があります。
iPadで「ひらがな=草書体」にすぐに挑戦しましたが、
スタイラス・最適ソフトが無くて諦めましたが、
今ではこうした「見本帳」や「電子手帳」を傍らにすれば、
十分に練習ができます。
ともかく、息抜きにiPadで練習をしています。
来年の「書き初め」はiPadでしてみたいと思っています。

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