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Posts Tagged ‘渡り廊下’


『デザインらしさが絶対必要だが、医療知識がいる』


   


     7月 22nd, 2018  Posted 12:00 AM

病院といえば本当に病院というイメージがあります。
ところが、この病院には,デザイン史でも有名なソファがありました。
照明器具も名作です。
これがデザイナーなコンサルタントというものでしょう。
流石にデザインらしさがあると思いました。
ところが、入院早々に「骨折」という限りは、
看護師さんや医療従事者たちのコミュニケーションが不足。
病院食じゃない、メニューも大概では無いことがありました。
しかし、これはプロの目から見たらもうちょっととか、
すべて、医師や看護師、さらには医療スタッフたちの
ユニフォームも、もうちょっと考えられれば、が
本当に多いことが問題でした。
ここには、暖炉もありましたが暖炉には
日本で一番のメーカーではありませんでした。
ちょうど1,2,3,4月ですから、暖炉がいいのですが、
全く使われてはいませんでした。
現代だと、ガスからの素晴らしい暖炉もありますが、
建築家もデザイナーも知らなかったのではないだろうか?
そんな気持ちも湧きました。
ともかくここではユニフォームがおかしいと思っていたことから、
単純にはリハビリテーションどころか、「骨折」治療でした。
それと同時に、建築家、デザイナーも全く知らないことが多くて、
私はこれをここに記載しました。
たとえば、バイタルデータである血圧計も余りによく無く、
大手メーカーでも未だ学会に認められているモノがありません。
そこで私デザインの「欧州血圧学会」認定のモノも紹介しました。
さらには、浴室も家庭用ですが、ただ単にそうしないからとか、
車倚子対応も教えました。
それこそ、レントゲン技師の方にも、
そんな撮り方では駄目だ、とかも言いました。
おそらく患者がそういうことを言うとは思ってもみなかったでしょう。
担当医師の方には、ここのそれこそ渡り廊下がやたら寒いとか、
すべての人たちには早く退院してほしいと思われていました。
その後、様々に聞いてみると、「車倚子の人」対応が未然でした。
今回の入院では、著名なグラフィックデザイナーには、
こういう病院は欲しいけれど、相当の医療知識が必要でした。


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『外部の空気が吸える渡り廊下』無知識のデザイナー発想


   


     7月 16th, 2018  Posted 12:00 AM


外部の空気を吸うこと、というある建築誌で読んだせいなのでしょう。
この病院には、一端、全く空気を吸える場があります。
別病棟に居れば、全員この「外部の空気」を吸わないと
いけない渡り廊下があったのです。
まず、横桟で建築的にも大間違いです。
猫は平気で登ってきます。泥棒などはうってつけの建築用途でしょう。
私の身体での体温調整には全く無理でした。
それよりも、車倚子の患者を雨の中ではどうするんでしょうか?
と、看護師さんやスタッフの人は「雨傘」でその人を護るということです。
大雨の時は、と聞いたら、スタッフ達おおぜいでで護ると言われました。
ハッキリと言えば、外部の空気を吸うということは、
体調調節で外部空気を吸うということは医学的にも絶対に無駄なのです。
ちょうど、私自身で言うと、体調温度に違いがあって、
2月には、何度かとても寒くて、ベッドで寒さと闘いました。
おそらく、患者も仕方無く病院のテーマというか、そんな建築なので、
精一杯従っていました。
私などはプロのデザイナーなので
個室にあった水面器は絶対に使えませんでした。
この水面器は高額なモノであり、
車倚子の人ほど使ったほしいというデザイナーの意気込みでした。
「何を言っているんですか!」と言うことでした。
それこそ、排水溝すら調べていないのが
「デザイナーが何を言えるんだ」、怒りがありました。
この病院は確かに世界の良いデザインがありましたから、
日本ではこういうモノ=倚子とか照明器具がありました。
日本の病院ではとても値段が安っぽいモノが多いです。
でも私がフランスで入院したときは
とても良いデザインが選ばれていました。
「デザイナーの知識」がとっても低い発想でした。
私の怖れているのは、病院らしくないホテルのようだったという発想、
これが病院発想になることでした。
もちろんデザイナーや建築家あるいはユニホームが
加わることは正しいのです。
しかし、「何の医療環境化が出来る人」が必要だと思います。


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