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「失われし物事への無常、その答発見が企望」


   


     4月 15th, 2011  Posted 12:00 AM

無常観、正直むずかしいことです。
しかし、無常というのは、
失ってしまっても未練無き想いでしょう。
所詮、人は何も無くても強いはずという信念があります。
間もなく、桜が散ると思います。
大阪に来て、桜を見ることは日常的ではなくなりました。
名古屋時代は隼人池周辺の桜で取り囲まれた生活。
自宅から毎日、その桜並木を見ることができました。
この国難は、連日この日本列島を震わすのです。
だから、桜の花にあらためて無常な想いに震えます。
それなら無常という日本の伝統的美意識を覚醒することでしょう。
被災地の人が明るく「ゼロから再出発」という気持ちを、
正直、私が共有できるかというと出来そうにありません。
けれども、失ってこそ、気づき識ることが人間の精神力です。
私はこのことを識って生きながらえてきました。
まさか、自分の生涯で1000年に一度という天災どころか、
原電事故という人災まで体験できるとは思いもしませんでした。
もっとも、「歩けなくなる自分」とか「大学人」になるとか、
このようなことこそ、私の「想定外」だったのです。
かくなる上は、まず「想定内だった批判」を明確にしておきます。
その一つが、「玩物オタク趣味であった大学や研究機関の怠慢」と、
「独占的企業であった電力各社の原子力発電」です。
そして、現政権が立ち上げた「復興会議」の最初の応答が、
「復興のための増税」というのは、誰でも言えることです。
だから、私は「応答」でしかないと言っておきます。
まず、被災地の人々に「回答」をする義務があります。
「回答」ゆえ、課題は被災地の人々や原電事故修復・復旧です。
東芝が原電事故の修復日程は実務時間を示した「回答」です。
これをどれだけ政府意志決定を全国民は待っていたでしょうか。
まず、10年あの原電事故被災地が復旧はできないことです。
これからは国際的な原子力への「解答」合戦になります。
おそらくロシア・フランスが勝手な情報発信をしてくるでしょう。
日本人は「無常観」に照らし合わせて、
復興への真の「解答」づくりこそ、企望なのです。

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