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Posts Tagged ‘農産物’


「越前市から新酒届く」


   


     4月 7th, 2012  Posted 12:00 AM

越前市(元・武生市)から新酒が届きました。
ごちそうさまです。
越前市というより私にはどうしても武生市という名前がしっくりですが、
この市のふるさと大使をさせてもらっています。
何も大したことはしていないにもかかわらず、
季節毎に、
お米=新米、蟹、農産物、蕎麦、そして今回は新酒が届きました。
福井県は「幸福度ナンバーワン」ですが、
中でも、越前市は、無論、私が関与している越前打刃物、
タケフナイフビレッジや越前和紙、越前漆器など伝統工芸品、
そしてお米もお酒も、ともかく水もおいしくて住みよい所です。
武生では、少年時代、小学校5年から中学校2年まで、
最も多感な時代を過ごしました。
小学校は、「ようこそ先輩・NHK」で出演し、
その時の本「ドリームデザイナー」は今でも出版されています。

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『資本主義からの逃走』
 「商人の商売、その物が商品」


   


     3月 6th, 2010  Posted 12:01 AM

商人
殷=商の時代も歴史は周人によって滅ぼされていきます。
当然、商人はさげすまれて賤民となっていくのです。
集落も失いました。
そこで、彼らは行商という、これは技能です。
商売
「商売」を手に入れていくことになります。
「商売」技能とは、計算能力だったり、
多言語に精通していくことだったわけです。
簡単に説明をしてしまえば、
流民、いわばジプシーとなった彼らは、
農産物と畜産物を交易する仲介の立場になるわけです。
農産物をつくる人の環境では、
牧畜によって皮革や毛皮を得ることは出来ません。
反対に、畜産物を産出している人には
農産物は不可欠でした。
商品
だから、この取引の中間に彼らの存在があり、
「商人」、「商売」、「商品」という言葉が
認識されていくのです。
そして、現代に至る歴史まで、
この言葉は継承されてきました。
彼らは、そのまま「商人」と呼ばれ、
彼らが商いする物を
「商品」と言うようになったということです。
売る、ということ!
ところで、「商人」というのは、
「売る」ということがそのまま商売になりました。
「売る」という行為は、
うさんくささがつきまとってくるようになります。
つまり、彼らはただ、物=商品を持ってきて、
なんらかの言葉で、
その物の売り込むだけで儲けていることになります。
農作物を季節に合わせたり、
畜産のために労働をしているとは思われないのです。
いわゆる中間的な利益だけで、
金儲けをしている人々であるということになるわけです。
仲人口というのがあります。
見合い結婚などで、結婚するのに、
いかに良い相手であるかということを、
「売り込む」ための手法だと思います。
「商人」の役割は、
どれだけ自分が物=「商品」を持ち込んできて、
買ってもらうには、
これだけの価値があることを「売り込む」ことが、
商人の役割であり、権利であったわけです。
当然ながら、
その「商品」に対する責任を持つことが義務でした。
「商品」が買っただけの価値がなかったとするなら、
その商人の信用は大きくくずれ、
彼は商売が不可能になるということが、
商道徳の基本になります。
商慣習と商道徳や商倫理になっていくのです。


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