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Posts Tagged ‘実現’


『デジタルサイネージとデジタル照明の自宅実験』


   


     8月 19th, 2015  Posted 12:00 AM

ペットボトル素材を2000層平板にすると新素材ができました。
この素材は素材メーカーの新発明であり最初は鏡面素材になりました。
私はこれでCOOL LEAF*というキーボードを完成させることができ、
これはアジアデザイン賞(香港)で受賞しましたが、
ここからの展開は叶っていません。
それは企業姿勢とその企業方針との問題がありました。
しかしこの素材は鏡面どころか木目から石目まで様々なパターンまで、
壁面素材を大きく革新する要素を持っています。
そこで地道にこの展開は新たな映像の新素材として展開をしています。
すでにある企業のショールームは完成しており、
デジタルサイネージは実現出来ていますからそこを母体に、
私自身、自宅にこのデジタルサイネージとデジタルLCD照明の展開を
実験的に試みています。
私は企業だけではなくて、近い将来、私的な空間でのデジタル表現が
これで大きな変化がくることを予想しています。
まず、液晶TVはデジタルサイネージによって大きく変化するでしょう。
これはPCがTVと合体化する以上の変化だと考えます。
当然、ホームオートメーションの視覚確認と制御装置になるでしょう。
ところが、ここまで気づいている企業はまだ皆無だと思っています。
ましてLED照明とセンサーや人工知能も次第にここから始まります。
すでにこれまでの音楽というジャンルが終焉して、
センサーとシンセサイザーが音楽流通市場に大変革を与えているように、
TV放映やTVキー局配信は終わっていくことは間違いありません。
少なからず、私はこの素材をデジタルサイネージにしたときには、
パッシブ制御とアクティブ制御はスマホとセンサーによる革新の方式で
全く新たな視覚と照明装置の空間ができてくるはずです。
残念なことに、この工業デザインと建築の一体化までには、
ともかく、私自身の自宅空間での実験次第になってきていると
私は認識しています。
そして、現状の企業組織では時代との技術とデザイン対応が
ほとんど不可能だということも理解しています。

*「知財権・意匠権改変の対象となった商品開発」


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『映像と音像を変えるHDMIケーブルの進化』


   


     8月 4th, 2015  Posted 12:00 AM

HDMIケーブルの進化は着実に進んでいます。
しかし、このことを詳細に検証したレポートを私は知りません。
自宅のTVが4Kになり、おそらくありえない配線を駆使して、
7.1chを実現しています。
そこで、HDMIケーブルも試しに4K用に代えてみたところ、
画像と音質が変わりました。
当然、現在のプレゼンテーションはMacからHDMIケーブルを使用。
そこで、このケーブルも替えてみましたところ、
画質は向上し、音質もよくなってきています。
オーディオ育ちの私には、スピーカーシステム用のコードも
それなりに選んでいますが、無論、否定派もいますが、
それはスピーカーでも何をつかっているかということになります。
当然、RCAコードもそれなりの品質が要求されていることは
試聴してみればすぐにわかることです。
正直、実際は老化により、左右耳聴覚には差が出てきていますが、
それは機械式の腕時計の音で簡単に確かめることができます。
そして最近はHDMIコードがどれほど良くなっているかということが
評論されていませんが、すでにWiFi環境では、
スピーカーコードも不要になってきていますが、
むしろ、ホームシアターとして、オーディオビジュアルをと考えれば、
TV映像は音楽コンサートとムービーは絶対にコントロールアンプで
音質を変えるべきだと思っています。
今では安易なスピーカーは、単なる拡大器でしかないモノもあり、
スピーカーシステムで周波数特性表も無いモノが氾濫しています。
それだけに、HDMIケーブルで映像と音像が変わるという事実は
見逃されていることは確かです。
多分、私も自宅での4K映像とオーディオシステムは、
スピーカーシステムも、さらにプリアンプ、メインアンプだけから
コントロールアンプ自体の新しい考え方が、次の三つで変革が必要です。
USB HDMI WiFi、この三つは確実に進化しています。


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『人工腎臓=やっと実現の時期が見えてきた!』


   


     3月 6th, 2015  Posted 12:00 AM

これは私が名古屋市立大学大学院博士課程の頃、
最初に試みようとしていた人工腎臓の最初の光造形モデルです。
私は光造形がどうしてもやりたくて、恩師に相談、
そして、新設される名古屋市立大の芸術工学部で教員になりました。
学部が完成し、博士前期課程、そして博士後期課程になり、
その時には、人工臓器の腎臓を人工化するために、
現実の腎臓を模式的にそのまま光造形でモデリングをしました。
21世紀に入ってすぐに人工腎臓は、このモデルからスタートでした。
その時から、人工腎臓を追いかけてきました。
光造形は元来は日本の発想であり、
現在の3D-プリンターではここまでの造形はまだ無理です。
今現在は、人工透析でダイアライザーで人工腎臓が可能です。
しかも人工透析患者は年々拡大しダイアライザーも進化しました。
この進化を私はずーっと見てきました。それだけに現状の欠点を
デザイナーとして発見してきました。
この4月に医療機器専門企業のショールームデザインを監修します。
当然、現在、ダイアライザーとこれからの人工腎臓を展示します。
先般人工腎臓の展示を私は、現在実際の腎臓模式モデルにしました。
それは、ダイアライザーを進化させていくためには、
この模式モデルが最も腎臓のことを観客に知ってもらう方が、
とても好都合だと考えたからでした。
それは現在のダイアラザーを進歩させる未来性を
デザイン実務で問題可決させる最適な方法だと判断しました。
腎臓は両目や鼻腔のように左右対称の臓器であることも
私はとても大事なことだと考えています。
そして、ダイアライザーでの性能素材はセルロースであることも
とても未来を誘因していると私は判断しています。
私が人工腎臓に気づいてすでに15年も経過しています。
もし、私自身が人工腎臓が出来なくても、
基礎理論とデザイン実務は必ず残しておきたいと考えています。

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『これは最適ではない・誤った車椅子対応車輌デザイン』


   


     1月 17th, 2014  Posted 12:00 AM

この車輌を準備していただく方々には大変申し訳ないのですが、
車椅子対応車輌として、このデザインは大間違いです。
かねて、グッドデザインの審査員・審査委員長時代に、
私はこのデザインは、認知症の車椅子使用の方々には必要なデザイン、
ということで認めてきましたが、
車輌メーカーデザインの車椅子認識大間違いだと主張してきました。
まず、30分程度の移動なら、車椅子で車輌に乗っていることができます。
しかし、車椅子で車輌内で固定されて乗っているのは苦痛です。
おそらくこうした発言を私はする義務があると思っていますから、
あえて「間違いのデザイン」と言っておきます。
最近は、車輌のシートがそのまま電動車椅子になっているのが、
わが国の進化した車椅子使用者の車輌デザインだと認めます。
先般もベンチャー企業で「車椅子開発」を見ましたが、
これも大間違いのデザインを進めていました。
健常者の人が車椅子に座って移動するのは「腰」を使うことができます。
ところが、車椅子使用者は腰では車椅子移動は不可能です。
明確なデザイン使用者に対応したデザイン設計無くして開発は不可能です。
車椅子にて移動をする障がい者と、
健常者使用車椅子へのデザインは区分・分別されることが肝要です。
また、腰椎・胸椎・頸椎での障害程度によって車椅子デザインは、
それぞれが全く異なることを述べておきたいと考えます。
正直私は1989年から自分のデザインした車椅子(MoMAコレクション)
使ってきていますが、加齢とともに、細部の変更をしてきています。
そしてもはや手動は諦める年齢になってきました。
今、メーカーと「電動車椅子の設計」に苦しんでいます。
なぜなら、私が納得できる電動車椅子が皆無だからです。
したがって、せめて車輌の車椅子対応デザインは熟考と実現を望みます。
また、車椅子使用の運転者のための車輌変更部品設計も、
「国際化」が望まれます。
その詳細については、わが国の制度設計へのデザイン提案が必要です。
高齢社会のわが国はもはやその制度設計が必要になってきたようです。


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「想定外ではないはずだ・ボルトは必ず緩むモノだ!」


   


     12月 5th, 2012  Posted 12:00 AM

トンネルの天井が崩落したとは何事だろう。
あの設計をみると、設計の杜撰さが明らかだと思います。
なぜなら、「ボルトは必ず緩むモノだから」。
私の体が証明しています。
交通被災=胸椎圧迫骨折、その補強的な手術を私は受けました。
手術後、私はドクターに噛みつきました。
「私は専門家です。
このボルトは二重ナットでもなく
ワッシャーすら入っていません。必ず緩みます」、と。
ドクターは言いました。
「緩むはずがない!」と怒声でした。
「ふざけるな!、機械工学の基本ぐらい知ってから手術するべきだ」。
それから2年後に、レントゲンのごとく緩んでいます。
これは、今年10月にICD埋め込み手術後の映像です。
見事な緩み方と、
もっとデザインされた補強材であって欲しかった、この思いゆえに、
私は、
体内への人工物埋め込み医療機器へのデザインをテーマにしています。
痛ましくも9名の同胞を私たちは失いました。
彼らの死をもって、
ようやく、日本全国のトンネル、その点検が開始されました。
そして、最も忌むべきことは、
トンネル土木工事設計のあり方が大変更されるでしょう。
されるべきです。
土木工事としてのトンネル設計に、
私はデザイン手法の導入が不可欠だと大声で主張しておきます。
天井がアーチ状の頂点から、
たった一本の鉄棒でコンクリート材の天井をつり下げている。
これほど、
フェールセーフのない工学的な設計、
そのものが大間違いだと言っていいでしょう。
まず、強固であること、工事が容易であること、
点検が常に可能なことなど、
設計条件を整えるべきです。
そして、もっと正確無比な安全性の確保が前提でしょう。
私は、デザイン領域の拡大のために、
「危機管理デザイン賞」を創設し、その審査基準づくりをしました。
危機管理産業を創成し、
それを今後、
貿易立国であるわが国のmade in Japanにしたいと考えています。
3.11直後から、復興計画をデザイン実務として企画計画してきました。
現政権ではとても困難だということだけが分かりました。
次期政権では必ず「実行・実現」したいと願っています。
そうしたらこのトンネル事故です。
わが国の、高度経済成長時の国土基盤が崩壊し始めていることは確実です。
ともかく、機械工学でも「ボルトは緩む」事は想定内だったはずです。


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「元気になろう、元気になれるスゴイ写真だ」


   


     8月 24th, 2012  Posted 12:00 AM

8月20日、銀座に50万人だったとか。
ロンドンオリンピックはワクワク感を与えてもらいました。
素直に喜びたいと思います。
アスリートの選手達には敬意と敬服を捧げます。
そうしたら、こんなスゴイ写真が
女子サッカー選手・丸山桂里奈さんが与えてくれました。
本当に、徹底的に悲嘆し哀しむ事態にわが日本は落とし込められています。
領土問題での対決は勿論ですが、未だに拉致問題も、
さらには女性ジャーナリストの殉死です。
1000年に1度とはこれほどまでに
私たちから希望や夢を奪い取っていくのでしょうか。
銀座の光景は、マスコミが与えてくれたものではありません。
スゴイ、良かった、元気をみんなで共有できると私は思っています。
無念ながら私なりに懸命なのですが、
デザイナーとしては何もまだ進めることができません。
デザインも夢を叶える職能です。
しかし、デザイン界も元気になれない状況に追い込まれたままです。
サッカーの香川選手が、「君が夢だ」というCMを観ると、
そうだろうなー、子ども達が憧れていることが良くわかります。
子どもたちに憧れない職能は、
どこかに欠陥があると考え直すべきでしょう。
それにつけても、マスコミ、特にTV番組が、
アスリート選手への無礼な態度を見かけます。
TV界の勘違いは笑止千万です。
彼らはどれだけ夢を与えてくれているのでしょう。
その敬意ない番組は、TV時代の末期症状だと断言せざるをえません。
2020年、オリンピックを誘致することを実現するべきでしょう。
元気になって、未来の幸運を創り出さなければいけません。
領土問題と同時に拉致問題も緊急課題です。
急ぐためにも元気になりましょう。
スゴイこの写真はアスリートが与えてくれているのです。


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「タケフナイフビレッジの次世代へ」


   


     7月 31st, 2012  Posted 12:00 AM

1981年頃から、
すでに存在していた「武生打刃物工業研究会」に、
私が参画し、「伝統工芸にデザイン導入」を始めました。
すでに研究会は、「伝統的刃物のレプリカを150点ほど」、
自分たちで鍛造製造をし、その技の習得をしていました。
もう越前市の越前打刃物産地「タケフナイフビレッジ」には、
後継者の若者がグループ、次世代に引き継いでいます。
そこで、私も、彼らへの課題を伝えています。
「ミニナイフの開発」に入りたいという一つのアイディアがあります。
世界には沢山のミニナイフが存在。
ミニ・ミニマムにしていく技術・技は
相当に錬磨しなければならないでしょう。
ミニナイフへ、
「ハマグリ刃火づくり鍛造」の越前打刃物の伝統技をベースに、
「先端的なデザイン」を実現してもらいたいと望んでいます。
私なりに、ミニナイフも収集してきました。
その収集品の中でも、特徴と新たな革新をねらったり、
ミニマムにするには相当の工夫や製造技術には
創造性が求められていることが明白です。
たとえば、日本の「肥後守」でもミニはあります。
切れ味はありますが、伝統とはそのままの温存ではありません。
ファッションメーカーだからこそ、皮革張りをミニで実現したモノ、
銃器メーカならではの繊細なガンのような仕上げや構造、
ナイフギルドだからこそ可能ならしめたミニマム設計の実現、
アウトドアだから、ここまで詳細設計の具現化など、
早く産地にこれらを持ち込んで、参考にしてもらいたいと思っています。
ただし、これらを乗りこえるべきデザインを
私自身やり遂げなければなりません。
だから、ここに参考資料とした形態は全く考えていません。
素材も選び抜き、構造も、ミニマム化の様式も
すべて変革しなければ私の存在価値はありません。
これは私自身へのプレッシャーです。
早く、産地に帰りたいと思っています。


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7月4日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     7月 4th, 2012  Posted 10:00 AM

7月4日 先勝(丙寅)

夢を実現するという権利を望む以上、
相手に対して「誠実さ」という義務で
応えていくのは当然のことだ。

それを怠ったならば、
未来永劫、絶対に権利は手に入らない。

『プレゼンテーションの極意』「わがまま」と「誠実さ」


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「KAIST=韓国科学技術院の先生を招いて」


   


     6月 23rd, 2012  Posted 12:00 AM

なんとしても風邪を治さなければ、
この想いを実現できました。
KAISTの先生お二人を招いて阪大での講演。
Prof.Kim Myung-Suk先生とはすでに20年来の友人であり、
Prof.Bae SangMin先生は、New York留学中に、
私の講演を聞いてもらったこともあるという仲です。
KAISTはおそらく、全世界的にみても、
最高級の大学・大学院であり、デザイン系でも筆頭です。
Kim先生は「環境デザインとしてのロボット」を
Bae先生は「国際貢献としての製品デザイン」、
それぞれが実現されているプロジェクトを語っていただきました。
私もKAISTで講義をしましたが、
この大学が世界からも注目されている「未来創生の発想」は、
いくつかの重要なキーワードでした。
Why・なぜデザインを、なぜ生きるのか、
Implement・必ずデザインを実現させて未来を創る、
Evolution・常に進化は「融合」=Consilienceを、
Donate=Sharingを、Passionを、と、
重大なキーワードを沢山いただきました。
しかも確実にコンセプトは製品形態に集約化されていました。
私は、3.11以後、デザインによる復興をと考え続けてきただけに、
改めて、デザインの理想主義を語る二人の教授に、
支え直してもらった気持ちでいっぱいになりました。
たとえば、家電は当然ながら、
造船もどれほど韓国は進歩させたか、
その事実を知っているだけに、韓国の勢いを体感しました。
日本も韓国もアジアの小国です。
これからはお互いの交流をさらに深めて、
世界の先導国になっていくべきだと思い直した次第です。
お二人に励まされたようで、すっかり、風邪から立ち直ったと思います。


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5月6日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     5月 6th, 2012  Posted 10:00 AM

5月6日 赤口(丁卯)

目の前に立ちはだかる義務を
きちんとこなせば、
おのずと
「 わがまま 」を実現できる
瞬間が飛び込んでくる。

『プレゼンテーションの極意』「わがまま」と「誠実さ」


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